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特集 国立ハンセン病療養所
国立ハンセン病療養所は、国立の医療機関として、北は青森から南は沖縄県宮古島まで全国に13施設あり、入所者の方々に対して、それぞれの地域に根ざした医療を提供しています。
国立ハンセン病療養所の入所者の方々の人数は2,191人(平成23年12月末現在)であり、入所者の平均年齢は81歳に達しています。そのうち、70歳以上が8割を占めるなど高齢化が進んでいます。その入所者は殆どがハンセン病そのものは治癒しているものの、視覚障害や肢体不自由等の後遺障害を有しており、しかもその8割程度が障害程度二級以上の重度障害であることや、多くが高齢化に伴う生活習慣病などの合併症を有する等の特徴があります。さらに、長期にわたる療養所生活を送っていることなど、歴史的・社会的な特殊性を有しています。
国立ハンセン病療養所で提供される医療のほとんどが入所者の方々に対して行われていますが、近年、地域開放の観点から、地域住民の方々に対する外来を設けている施設もあります。また、施設によっては、最新の医療機器を整備しているところもあり、他の医療機関との連携も望まれています。さらに、療養所内におけるプライマリーケアやリハビリテーション機能の充実を図っていますが、療養所内で対応できない専門的な医療を行う必要がある場合には、療養所外の医療機関と連携して行う委託治療を行うなど医療の充実に努めています。
療養所はプライマリケアが主体で勤務は概ね規則的となっており、研究などの時間をとりやすい特徴があります。また臨床から離れており現場への復帰を希望される医師にも向いています。


註
- ・1950年~1970年は沖縄県を含まず。
- ・1996年以降は、らい予防法廃止により「在宅者」および「新発見患者」の届け出が廃止されたため、グラフは「療養所入所者数」のみとなっている。
- ・総数は療養所入所者と在宅者を合わせたものとなっているが、入所者の中にはハンセン病を治癒した人も含まれるので、注意が必要。
ハンセン病は、1873年にノルウェーのアルマウェル・ハンセン医師により、らい菌による細菌性感染症の一部であることが発見されました。ハンセン病はらい菌の感染を受けた個体の一部が、長年月にわたる不顕性感染の後に発症する慢性細菌感染症で、主に末梢神経と皮膚が冒され種々の程度の知覚麻痺や運動麻痺によって身体障害を起こす特徴があります。
感染を防ぐため、国では隔離政策をとってきましたが、らい菌は感染力が弱いことから、感染することが低いうえ、感染しても発病するのは非常に稀であることがわかりました。また、ハンセン病治療に有効な治療薬が開発されたことにより、その治療法が確立され、現在では、早期発見と適切な治療で、後遺症を残さずに治すことができるようになっています。なお、最近の我が国での新規患者数は毎年数名程度にすぎません。



