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EMA festival!開催報告(インタビュー編)武部先生

救急医学の発展のため、ER型救急に従事する医師たちで構成される非営利団体EM Alliance(以下、EMA)が発足から10年を迎えたことを記念し、全国の救急医が一堂に会するイベントとして「EMA festival!」が2019年8月3日(土)・4日(日)の2日間にわたり、横浜労災病院で開催されました。
EMAの創設メンバーとして今もなお相談役として支えていらっしゃる先生方の講演をはじめとした多くのプログラムに約150名の参加者が集い、イベントは大盛況に終わりました。

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今回は、EMAのコアメンバーである代表の武部先生にインタビュー取材を行い、ご経歴やEMAの目的と活動内容、今後の活動などを伺いました。

<プロフィール>

EM Alliance代表人
武部 弘太郎(たけべ・こうたろう)

京都府立医科大学 救急医療学 助教

2010年に京都府立医科大学を卒業後、京都府立医科大学附属病院にて初期研修を修了。
京都府立医科大学救急医療学教室に入局後、後期研修プログラムでは大学病院以外でも様々な地域・施設・診療科で研修を行い(福岡徳洲会病院・福井大学・京都医療センターで救急、市立福知山市民病院で内科、西伊豆病院で整形外科、東京都立小児総合医療センターで小児救急、綾部市立病院で麻酔科)、現在も救急医として研鑽を積んでいる。
昨年よりEM Alliance代表人を務める。


救急医を目指したきっかけ

医学生時代は、脳、心臓、血液などの臓器に囚われずに患者さんの診断ができることや、急性期の対応も多いことから小児科に魅力を感じていました。

その後救急医へと方向転換した理由は、初期研修医2年目のローテーションで救急医療の研修を受けた経験が大きく影響しています。研修では、小児から成人まで、内科系から外科系と幅広い患者さんを診察し、これまでに経験をしたことのない「救急」という世界に、直感的ではありますが「これだ!」と感じました。さらに人生の恩師ともいえる太田凡教授との出会いが、救急医になることを加速させました。

当時は救急の教室が発足したばかりで、新入局員としては私が2人目でした。今となっては全く悔いなく、救急を選択して本当に良かったと思っています。


EM Allianceの目的と活動内容

救急医療の守備範囲は病院前救急医療(プレホスピタル)から集中治療まで幅広いですが、EMAでは救急外来での診療に照準を当て、「医療の質の向上」「社会貢献」「教育」「ネットワークづくり」などを目的に以下の取り組みを行っています。

  • 教育症例:症例の対処法を学ぶ勉強会、文献を要約し情報発信
  • EMA for us:救急医の働き方やプライベートとの両立など、救急医の相談窓口
  • EMA Meeting:ER型救急を目指す若手救急医の交流会を年2回開催
  • 教育系コースの提供:ER型救急を勉強するための各種教育プログラム
  • EMA for kids:ERにおける小児救急の質向上のためのセクション


EMA festival!のポイント

EMA発足10周年ならびにEMA Meetingの第20回開催を記念し、2日間にわたり開催された「EMA festival!」では、通常よりもコンテンツを充実させ、多くの方にご参加いただきました。ここに、今回開催された「EMA festival!」の4つの魅力をお伝えします。

(1)救急医のレジェンド3名による講演と座談会

日本の救急を牽引する3名の先生方が同じ日に一堂に会し講演を行ったことは過去に例がなく、続いて行われた座談会でも、救急医の魅力とその可能性について存分に語り合っていただきました。

出演者 福井大学医学部附属病院 教授 林 寛之先生
京都府立医科大学 教授 太田 凡先生
藤田医科大学 主任教授 岩田 充永先生
(2)現役米国救急医2名のモーニングレクチャー

米国で現役の救急医として活躍されている両先生が本イベントのために帰国。EMA発足時からのメンバーでもある長谷川先生と、エデュケーション・フェローシップとしてもEMAに関わっていただいている渡瀬先生のお二人が揃うことは極めて稀で、大変貴重な機会となりました。

出演者 マサチューセッツ総合病院 救急科 長谷川 耕平先生
ワシントン大学 Attending Physician 渡瀬 剛人先生
(3)EMAスタッフがお届けする白熱参加型レクチャー5本立て

通常のEMA Meetingでは3つのハンズオンブースを構えていますが、今回はよりコンテンツを充実させるため、ブースを5つ設けました。どのブースも内容が濃く、EMA活動の一端に触れていただける場になったと思います。

(4)交流・ネットワークづくり

上記3つのコンテンツを中心にいつもより多くの方に参加いただき、参加者同士の交流や意見交換も盛んに行われていました。私たちの目的の1つである「ネットワークづくり」の役割を果たせたのではないかと思っています。

››› EMA festival!の詳細はこちら


EM Allianceの今後

救急医療の質の向上・発展にいかに貢献していけるかを念頭に置きながら、EMAが行っている活動を続けていきます。分かりやすい目標としては、会員数の増加や、安定して今の活動を続けていけることですが、私たちは無理に組織を大きくするのではなく、身の丈に合った、そして救急医に寄り添った情報を発信ができるよう活動していきたいと考えています。

私自身はEMA発足時からのスタッフではなく、もともとは受講生として参加していました。そこで前代表人の佐藤 信宏先生に誘っていだだき、6年前からスタッフになり、現在は4代目の代表人として活動しています。私たち現役のEMAメンバーが先代から理念や活動を引き継いでいるように、ネットワークづくりを通じて世代交代をし、次の世代にバトンをつなげていきたいと思います。


若手医師・医学生に伝えたいこと

「まず、救急医療を見て、そして感じてください」
一つの施設、一つの地域、一人の救急医といった狭い環境ではなく、多角的な視点から救急医療を見て、体感してほしいです。私自身も太田凡教授のもと、多くの施設、さまざまな地域、さまざまな指導医から学んできました。

その中で救急医として関わってくれる医師がひとりでも増えれば喜ばしいことですが、救急医以外の先生方も救急医療に関わる機会は多いと思います。いかに救急医療に興味を持ってもらうか、救急がどのように医療に貢献しているのか、それを学びに来る先生方もEMAには多くいらっしゃいます。医学生でも会員になれますので、EMAの活動に少しでも興味を持ってもらえたら登録してみてください。

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