医師のワークスタイル

[医院開業の基礎知識] ー開業手順を徹底解説ー

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前回の内容に続き、開業準備に必要な残りの項目のうち、特に重要な作業は、多額の費用が掛かる「⑤ 建物や内装の平面図作成および建築工事」「⑥ 医療機器、什器・備品の選定」です。その他に、「⑦ 広告・宣伝、Webサイト作成」「⑧ 求人」「⑨ 開業届提出」等があります。これらを、順番に説明を致します。

<お話しを伺った方>

福井 重雄さん

テナントアシスト・ウイン株式会社

代表取締役 福井 重雄さん

[プロフィール]
NECメディカル在籍中に旧住友銀行と提携して、平成6年から新規開業コンサルタント業を開始。平成11年、会社の譲渡に伴い不動産業の免許を取得して、成功する開業支援をコンセプトに独立し、開業場所選定から開業後の支援までを行っている。独自の診療圏調査と不動産ノウハウにより、成功すると思われる場所以外は紹介しない。現在まで、154件(新規開業130件)の豊富な開業支援実績があり、経営不振な施設からの相談も多い。


⑤ 建物や内装の平面図作成および建築工事の注意点

建物や内装の平面図作成および建築工事の注意点は、医療施設の設計や建築工事を30カ所以上、経験している会社を選ぶ事です。経験が少ない会社は、職員や患者の動線が悪かったり、必要な箇所(検尿室や隔離室等)が無かったりして、追加工事が出てきたりします。設計会社や工事会社を選ぶ時は、必ず設計や施工を行った実績を確認してください。

次に、建物や内装の平面図作成は、設計会社へ依頼することです。よく設計と施工を一緒に行う会社が、設計料がかからないと言ってくるケースがあります。建築工事は、見積書を作成するために必要な設計図書を大量に作成します。これにかかる経費は多額になるので、設計料が無料になることは無いと思ってください。見積書に設計料が書かれていない場合は、工事の項目のどこかに設計料を上乗せしています。従って、設計と施工は、別々の会社や事務所で行うべきです。

設計会社へ依頼する利点は、建築工事の見積もりの漏れや価格の適格性を細かくチェックできる点が挙げられます。また、建物に不具合が生じた場合は、どちらに責任があるか明確になり安心です。

なお、設計図の作製は、自分の医業理念や工事金額を伝え、納得のいく平面図になるまで、打ち合わせを行うことがポイントです。

平面図の参考資料 ※クリックするとPDFで表示。詳細を確認できます。
平面図
参考:『株式会社 IFA計画 作成資料』より


⑥ 医療機器、什器・備品の選定の注意点

医療機器、什器・備品の選定の注意点は、最初から過大な設備投資をしないことです。これまで、過大投資をして失敗した施設を見ております。できれば、月間で黒字化するまでは必要と思われる医療機器や什器・備品だけを設置することです。医療機器の購入で注意する点は、購入価格に目を奪われがちですが、価格を大幅に値切るとアフターサービスや消耗品、保守料等を高くして、これで値下げした分は時間をかけて取り戻します。

これはメーカー側も会社の経営を維持しなければならないので、当然のことです。価格交渉は、ほどほどにした方がお互いに得をすると思います。もう一つ、同じ医療機器を他の先生が安く納入したからと言って、同じ値段にしてほしいと言う先生がいます。医療機器は、仕様が異なると金額も異なってきますので、アドバイスをした先生から必ず仕様を聞くことです。また、メーカーが他の先生より値段を安くしますと言うケースもありますが、本当に安いかどうかの判断は難しいので、信用しない方が良いと思います。

什器・備品ですが、最近は通販で安く購入できるようになりましたが、安い物は安いなりの理由があります。耐久性が必要な、車付の患者用のイス等は、日本製を選ぶことをお勧めします。

医療機器


⑦ 広告・宣伝、Webサイト作成、⑧ 求人、⑨ 開業届提出の注意点

広告・宣伝の種類としては、新聞折り込みチラシ、ポスティングチラシ、駅の看板、電柱看板、野立て看板、Webサイト等があります。

まず、新聞折り込みチラシやポスティングですが、これは住宅地に立地し、地域住民をターゲットにした施設に適しています。開院の1週間前にはポスティング、数日前に折り込みチラシを配布します。次に、駅看板や電柱看板、野立て看板ですが、これは法規制やスペースの関係で記載事項が限られており、効果が薄いのであまりお勧めしていません。

現在は、Webサイトを利用して医療施設を検索するケースが多いため、費用も安く法的規制も緩い、Webサイトによる自院の紹介を、中心的な広告に位置づけています。自院の特徴や専門性の記載は認められているので、広告・宣伝としては最重要広告です。また、ブログも活用して、日々の診療内容や病気予防、健康に関する情報等を常に発信するよう、お勧めしています。

求人は、近隣地域から募集する場合は、折り込みチラシで開院予告も兼ねて行います。ある程度、広範囲から募集する場合はインターネットを活用します。求人面接は、チェック表を作成して応募書類では見えない点を確認します。

開業届は、管轄の保健所や厚生局のサイトから入手できますので、早めに用意をしてください。

面接評価表の参考資料 ※クリックするとPDFで表示。詳細を確認できます。
面接評価表
参考:『テナントアシスト・ウイン株式会社 作成資料』より


これまで述べてきたことは、先生方にとって経験したことが無い事がほとんどですので、「餅は餅屋」の言葉があるように、新規開業を多く経験している設計士や建築会社、広告・宣伝会社、社会保険労務士、税理士等の専門家に依頼することです。

依頼する時の注意としては、会社や事務所の規模の大小ではなく、開業支援実績が実際何件あり、新規開業に必要な業務能力があるかを慎重に確認することです。

また、建築や医療機器の購入は、多額の資金が必要となるため、過度な値引き交渉を行うケースも見られます。しかし、これは相手があることなので、ほどほどにしないとコミュニケーション不足からトラブルに発展する可能性もありますので、注意が必要です。

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