人生に一度くらい、医師として海外で羽ばたいてみる

人生に一度くらい、医師として海外で羽ばたいてみる
― アプライの方法 ―

医局のツテなく、自らの手でスタンフォード大学PM&Rスポーツメディスン科への留学を果たした福島八枝子先生に、いかに道を切り拓いたかをお聞きしました。「海外でチャレンジしたい」、「臨床経験を積みたい」、「勉強したい」と思っている医師の皆さんに、海外学会での立ち振る舞い、CVの作り方、自己PRの方法など、実践的な内容をお伝えします。

1. 自己紹介


PM&Rスポーツメディスン科のドクターズチーム。「Team MSK-Ultrasound」と名付けました。

私の自己紹介文です。まずは読んでみてください。

福島 八枝子
スポーツ医学研究、運動器超音波診療、整形外科専門医
スタンフォード大学PM&Rスポーツメディスン科所属(2016-2018)
ピッツバーグ大学PM&R科所属(2018-2019)
関西医科大学リハビリテーション医学講座 助教

「手術をしないで治す整形外科」を目指している、少し変わったおもしろい先生

大阪で生まれ育つ。幼少期から体を動かすのが得意、中学受験対策時に大手有名進学塾や家庭教師を始めるも教科が多すぎてどれも成績が伸び悩み、自分は大して賢くないと自覚。そのまま落ち込むのではなく、「本当に限られた、好きな事しかできない人種なんだ」と認識。大好きな医学を志す。

医学部卒業後、約10年間を整形外科医として手術修練を積む中、手術だけでは完全に痛みが取り除ききれない運動器障害の存在に気付く。むしろ手術適応とならない痛み症例の多さにショックを受けるが、そのまま落ち込むのではなく、「手術をしないで治療する整形外科」という新たな境地に至る。

いったん外科医を降り、運動器を見つめなおすため関西医科大学健康科学科、大学院医学研究科博士課程へ進学。日本国内での「外科医は手術をすべき」という「べき思考」に別れを告げ、欧米のスポーツ医学学会へ参加し始める。どうせ海外へ出るなら上から当たろうと米国カリフォルニアスタンフォード大学病院へ照準を合わせる。学会会場でスタンフォード大学のFredericson教授を直撃し直談判。大阪弁イングリッシュで自己アピールと熱く夢を語った。

その後奇跡的な採用通知があるも、本人が希望していた2017年からではなく2016年の採用と言って譲らないスタンフォード大学からの無茶ぶりに答えるため、本来4年かかる医学博士を3年で取得。2016年にスタンフォードPM&R科で日本人初となる医学研究者として採用された。プロジェクトリーダーとなりFredericson教授と行った研究は2018年度米国AMSSM Foundation 「Research Grant Award」を受賞。

帰国後も精力的に日本版PM&Rを目指し、大学リハビリテーション医学講座へ入局。超音波ガイド下注射をメインに運動器超音波診療を行う傍ら、プロスポーツで活躍するアスレチックトレーナー陣と共に「運動神経を良くするプロジェクト」を発足。スタンフォード大学スポーツ医局の山田知生氏との親交は深く超一流のスポーツ医学を直接人々に届けている。

その他、民間企業と連携し、安価なインソールひとつで運動器を健康にしようと挑戦している。哲学、健康心理学などの多彩な趣味はもはや趣味の範疇を超え、コラム執筆業務も担う。現代人が抱える問題に独得な感性からメスを入れ、毎日が楽しくなる思考を提供。

自分が生きている理由は世の中の人々を楽しくするためだと開き直る。笑いながらスポーツを満喫できたら、この世が自然と良くなると信じている。

福島 八枝子
スポーツ医学研究、運動器超音波診療、整形外科専門医
スタンフォード大学PM&Rスポーツメディスン科所属(2016-2018)
ピッツバーグ大学PM&R科所属(2018-2019)
関西医科大学リハビリテーション医学講座 助教

「手術をしないで治す整形外科」を目指している、少し変わったおもしろい先生

大阪で生まれ育つ。幼少期から体を動かすのが得意、中学受験対策時に大手有名進学塾や家庭教師を始めるも教科が多すぎてどれも成績が伸び悩み、自分は大して賢くないと自覚。そのまま落ち込むのではなく、「本当に限られた、好きな事しかできない人種なんだ」と認識。大好きな医学を志す。

医学部卒業後、約10年間を整形外科医として手術修練を積む中、手術だけでは完全に痛みが取り除ききれない運動器障害の存在に気付く。むしろ手術適応とならない痛み症例の多さにショックを受けるが、そのまま落ち込むのではなく、「手術をしないで治療する整形外科」という新たな境地に至る。

いったん外科医を降り、運動器を見つめなおすため関西医科大学健康科学科、大学院医学研究科博士課程へ進学。日本国内での「外科医は手術をすべき」という「べき思考」に別れを告げ、欧米のスポーツ医学学会へ参加し始める。どうせ海外へ出るなら上から当たろうと米国カリフォルニアスタンフォード大学病院へ照準を合わせる。学会会場でスタンフォード大学のFredericson教授を直撃し直談判。大阪弁イングリッシュで自己アピールと熱く夢を語った。

その後奇跡的な採用通知があるも、本人が希望していた2017年からではなく2016年の採用と言って譲らないスタンフォード大学からの無茶ぶりに答えるため、本来4年かかる医学博士を3年で取得。2016年にスタンフォードPM&R科で日本人初となる医学研究者として採用された。プロジェクトリーダーとなりFredericson教授と行った研究は2018年度米国AMSSM Foundation 「Research Grant Award」を受賞。

帰国後も精力的に日本版PM&Rを目指し、大学リハビリテーション医学講座へ入局。超音波ガイド下注射をメインに運動器超音波診療を行う傍ら、プロスポーツで活躍するアスレチックトレーナー陣と共に「運動神経を良くするプロジェクト」を発足。スタンフォード大学スポーツ医局の山田知生氏との親交は深く超一流のスポーツ医学を直接人々に届けている。

その他、民間企業と連携し、安価なインソールひとつで運動器を健康にしようと挑戦している。哲学、健康心理学などの多彩な趣味はもはや趣味の範疇を超え、コラム執筆業務も担う。現代人が抱える問題に独得な感性からメスを入れ、毎日が楽しくなる思考を提供。

自分が生きている理由は世の中の人々を楽しくするためだと開き直る。笑いながらスポーツを満喫できたら、この世が自然と良くなると信じている。

この自己紹介文、皆さんと比べていかがでしょう。
少し長いのでは?、そこまで大袈裟に書く必要ないだろう?と思われた方もいらっしゃるかも知れません。ただ、これくらい自分自身の事をアピールしないことには、自ら留学の道を切り拓くのは難しいのです。

2. 海外を目指すきっかけと障害

大学院生時代に自主参加したアメリカのスポーツ医学学会で大きな文化の違いを目の当たりにしたのがきっかけです。帰国後すぐに渡米を考え始めましたが、英語力、コネクション、どこに留学するか、費用など、障害はたくさんありました。

しかし、私にとってこの「障害」という言葉の解釈は少し異なっていて、多くの人は「壁」と捉え自分自身でストップをかけることが多いですが、私は「ハードル」と捉え、「本気になれば大抵の事は乗り越えられる」と思っていました。

適切な時期や場所、手法が間違っていることがあるかも知れませんが、本気を出せば誰でも大抵の事はできると思います。英語は大して話せない、そんなに賢くもない、ツテもない私がスタンフォード大学に留学できたのですから。その方法をお伝えします。

3. 留学したい!と思ったときにやるべき事

それは絶対、「英会話力の習得」です。私はアメリカに行くと決めてから英会話の勉強を始めました。苦手だったHearingはニューヨークのラジオ番組を自宅でずっと流し、日本のテレビ番組は見ないことを徹底しました。日本語は聞かない。自宅では英語のみ。独り言も英語で話すよう心掛けました。

記憶力の低下を感じていた30代でしたが、本気で挑むと成果を実感することができるようになり、さらにオンライン英会話でSpeakingを追加することで劇的な飛躍を遂げました。最近は安価なオンライン英会話が非常に増えていますが、やはりネイティブの講師料は高いため、私は安価なサイトと高価なサイトを掛け持ちしました。サイトによってはバイリンガルの先生とも会話ができます。日本語で説明を受けないと理解が難しかった私には、英語の微妙なニュアンスの違いを知るには非常に役立ちました。自信をつけてくださった講師の方には本当に感謝してもしきれません。

4. 自宅で本格的英会話が可能

このように、日常英会話の練習は独り言や日常生活動作を英語で行い、安価なオンライン英会話で確認するという日々でした。そこで学んだ最も大切なことは、日本語から英語に翻訳するのではなく英語でそのまま考える「思考癖」を身に付けることです。これがSpeaking習得の最短コースです。

例えば夕食時の何気ない家族との会話で「そこの醤油取って」を“Can / Could you pass me the soy-source?”と言ったり、独り言の「あ、そうや!今夜は仕事の後デートの約束があったわ。」を“Oh wait! do not forget I have a date tonight after work.”とつぶやいてみるなどです。

「財布、何処に置いたっけ?」でもなんでも構いません。生活の中で自分の口から出る日本語をすべて英語にしてみます。そして、それが本当に合っているかをオンライン英会話でチェックするという流れを繰り返しました。

5. 言語学習にお金をかけない

持論ですが、言語学習にお金をかけるべきではないと思っています。なぜなら言語学習・文化学習は一生かかります。1、2年ちょろっと留学して、それでまるでアメリカ全部を知ったような「アメリカかぶれ」ではいけないと思っています。海外赴任中に研究を終えた気になっていても、当然、帰国後も共同研究は続きます。医学とは日々進化し変化するものです。その度に医学英単語もアップデートされ、一生をかけて取り組むものなので、一つ一つへの出費は避けたいところですよね。

先ほどからお伝えしているオンライン英会話は「講師の時間を買う」ようなものです。当然、生徒のCVや資料などの文章を「事前に」目を通してもらえる時間などありません。もしそうしてほしいなら、生徒側は目を通してもらう時間を購入せねばなりません。私は講師とのオンライン会話中に、「実は今度、個人情報を含んだ書類をチェックしてほしいのだけど、履歴書2枚分なら何分必要?」と聞き、チェックしてもらいました。常に、時間的に効率の良いレッスンを心掛けました。

6. 専門英語を習得

先ほども触れましたが、医学英単語は常にアップデートされますので、私は何度もスポーツ医学の学会へ参加し続けました。「専門領域である医学英語の発音の習得」が必須だからです。スポーツ医学ならスポーツ医学の学会で使用される専門用語や、同業者が使う言い回しなどを覚えねばなりません。それに、「学会での最近のトピック」を知らないと専門家の友達を作るきっかけができにくいのです。他の研究者と共通の話題がなければ会話は続きませんし、研究の話もロクにできなければ、「共同研究を始めようか」という話にもなりません。これは日本国内でも同じかと思います。それが外国人になれば、その場で門前払いとなるのは疑いの余地もありません。

医師として働きながらも、海外で勉強してみたい。そのような思いをお持ちの方は、メディカル・プリンシプル社(民間医局)にご相談ください。


<プロフィール>

福島 八枝子

福島 八枝子(ふくしま・やえこ)

スポーツ医学研究、運動器超音波診療、整形外科専門医
スタンフォード大学PM&Rスポーツメディスン科所属(2016-2018)
ピッツバーグ大学PM&R科所属(2018-2019)
関西医科大学リハビリテーション医学講座 助教

コラム:Dr.EKOのPM&Rの軌跡


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