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「週刊北原」vol.6 ーニューパルス?とはー

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シカゴの街並み

米国イリノイ州にあるシカゴ大学で心臓外科医として働いている北原大翔と申します。

この企画は、日本で育ち日本で心臓外科医としての研修を受けた僕が、米国での臨床留学中に経験する医療や教育の違い、心臓外科医として、この1週間に対応した症例、手術室で起こる日本ではありえない出来事などを、真面目かつ可能な限りリアルな形で伝えることを目的としています。

今週の症例数

症例 Apr.
22 23 24 25 26 27 28
Sun. Mon. Tue. Wed. Thu. Fri. Sat.
Nupulse
ニューパルス植込み術
  1     お休み 暇な1日 サンディエゴへ
MCS
機械式補助循環
    1  
AVR robotic
ロボット大動脈弁手術
      1


ニューパルス?とは

先週MCS(機械式循環補助)について書きましたが、ニューパルスという機械もその一つです。原理はIABP(血管の中に風船を入れて膨らませて心臓のポンプ機能を助ける)と一緒ですが、「それをそのまま体の中に植え込んじゃおう」という結構大胆な発想のもと生まれたものです。

IABP自体は1960年頃からあるらしいのですが、この植え込み型のIABPはシカゴ大学のチーフが最近開発したもので、名前もニューパルスとなんか新しいものの雰囲気が漂っています。対象の患者さんは心臓がすごく悪くなってしまった人たちで、心臓移植を待つ時間稼ぎに使用されます。手術自体は非常にシンプル(鎖骨下動脈から管を入れるだけ)であり、また、胸を開ける必要がないので、その後の心臓移植時に特に支障にならないのがメリットです。現在こういった患者に対してはLVADという機械を直接心臓にくっつける手術が一般的に行われていますが、手術自体の侵襲の大きさや、心臓移植時にLVADを取り除くのが大変、という問題があります。

日本では心臓ドナー不足により移植待機期間が2年から3年かかると聞きます、このニューパルスが更なる進化を遂げたら、移植待機する人達へのいい術式になるのかもしれません。ちなみにこのニューパルス植え込み術ですが、世界でもシカゴ大学でしか行われていません。なので、現行日本人の中で僕が最も多く症例を経験しています。ニューパルス界のトップサージャンです。問題は、誰もあんまりうらやましがってくれないところです。

今週のトピックランキング身近に起きた出来事をランキング形式でお伝えします。

移民局から10日以内に米国から出ていってね、と言われる

のほほんと日々過ごしていたら突然CBP(US Customs & Border Protection)という団体からメールが来ました。また適当なメールかな、と思っていると内容は「滞在期限が5月5日までなんで、あと10日しかないんで、その内にアメリカでていってね」という内容でした。本来僕はH1Bビザを持っているので、その有効期限である8月31日までは滞在可能なはずなのです。i94(なんかよくわからない書類)を見よ、という指示があったので見てみると、たしかに期限が5月5日になってました。

こりゃまずい、ということで色々と調べてみると、どうやら前回2月に日本に帰国した時、アメリカ帰国時のスタンプ押す人(immgration inspectorとかいうかっこいい名前をつけられてる)に適当に間違った期限のスタンプを押されていました。ふざけるな、と思いましたが、VISAの説明書にはしっかりと「毎回滞在期限を確認することはあなたの責任です、たとえインスペクターが間違えても知りません」としっかり書いてありました。悔しいですね。

とりあえず急いで色々と電話をかけ、もはやどこの誰と話しているのかすらわからなくなって来た頃にようやく「USCISにいったら」というヒントをもらいました。ドラクエ的な感じだな、とワクワクしたのは一瞬で、翌日朝からUSCISに行くと、ここはちょっと違うからと同じ建物にあるCBPのオフィスに連れてかれました。しばらく待っていると担当の姉ちゃんから「今日はたくさん予約があるから時間がかかる、また明日来なさい」と言われたり、「でも予約は取れないよ、ふふふ」と言われたりしました。悔しいですね。

「とりあえず今日は時間あるんだ、いつまででもいてやる」と言うと向こうもなんか呆れ気味に「じゃぁ待ってれば?」と不機嫌な感じで去っていきました。意外とそんなに待つことなく呼ばれ、手続き自体は一瞬で終わり、期限を元通りに訂正してもらいました。最後に担当の姉ちゃんは笑顔で「いつでも助けるわ」とか言ってて、僕もつられてサンキューと笑顔で言ってました。終わりよければ全て良し感がすごかったです。

サンディエゴへ行く

サンディエゴ

AATSというアメリカの胸部外科学会に出るために、土曜日からサンディエゴにきてます。学会に行く際には必ず、航空券、ホテル、学会参加費を払うのですが、いつも予定をどうするかで悩みます。最終的には悩みきれない性格なのでえいやで決めるのですが、色々あって最後には予定を変更するので、倍のお金が掛かったりしています。今回も帰りの航空券を変更することになりました。

ちなみにAATS ですが、こっちの人たちはみんな「ダブリューATS」と言ってます。エーエーティーエスと言ったほうが文字数少ないですが。多分言いづらいんだと思います。

部屋がきれいになりました

マンション退去を言い渡され、今週再チェックをされるため、週末にかけてこれでもかというくらい部屋をきれいにしました。月曜日、どうやらチェックが入ったみたいですが、OKと書かれた紙が一枚入っており終わりでした。仰々しく退去を言い渡していた割にはあっさりした終わり方でした。まぁなんにせよ、よかったです。これからはきれいに部屋を保つよう気をつけます。あと、爆音が出るシャワーを直してもらおうと思います。

北原 大翔

1983年東京生まれ。2008年慶應義塾大学医学部卒業。モテるために心臓外科になりアメリカ留学を目指し、2016年より単身渡米。現在イリノイ州にあるシカゴ大学で心臓胸部外科医として働く。独身彼女なし。NPO法人 Team WADA(医師の海外留学情報を発信する団体)で留学ブログを担当。

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